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シックハウス症候群や風邪、煙草の煙やペットのにおい、省エネルギー。 いまでこそ、それらの改善策として、住まいの空気環境について考える機会が、増えてきました。しかし、かねてよりその空気環境について、きめ細やかな対処が必要とされていた環境があります。それは病院や図書館、美術館などの施設です。
例えば、病院では、身体をいたわるのは当然のことであり、患者さんがパジャマ姿のままで1日を快適にすごせるよう、常に空気が調整してあり、手術室では専用の換気システムが採用されていたりします。また、図書館や美術館では所蔵物の状態を保つため、温湿度管理がなされており、鑑賞者にとっても集中しやすい環境であるように、調整されています。

これらの概ね公共的な施設は、たくさんの人が訪れるため、省エネ性や有害物質の放出量などに対しても、厳密な規定が設けられている場合もあり、空気の品質やその効果、影響について、その施設に最も適した状態にコントロールされています。このように考えると、“ご家族の暮らしの場”としての住まいにも、当然、最適な空気があり、冒頭で挙げたように、住まいの空気について考える機会が増えてきたわけです。

住まいは建ててしまうと、建物自体の性能を改善することは難しくなります。しかし、その一方で、その空気の品質は、空調や空気清浄機などを使えば、ある程度、調整できるものです。しかも高気密・高断熱住宅で全館空調を行うケースなら、建物自体の性能の良さが加わることで、空間の隅々まで、きめ細やかに空気を調整することができます。それで得られるメリットは大きく、人にとっての心地よさだけでなく、例えば冬の結露やカビも防止できたり、建物の品質維持にも効果が生まれます。

「窓を開けて、思いっきり気持ちよく過ごしたい」。しかし、屋外の爽やかさを採り入れたい気分でも、花粉や梅雨のシーズンは、なかなかその願いも叶わないものに。だからこそ、病院や図書館、美術館のように、窓を閉めても、空気の質を最適にコントロールできる施設を、家づくりのヒントにしてみるのも、いいかもしれません。それが季節を問わず、身体をいたわったり、勉強や趣味に集中できるような、より居心地に優れた住まいをつくる、ひとつのコツと言えます。
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